蔵の中　－新刊本－　№245：クマ蔵（くまくら）：SSブログ

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【蔵からのおしらせ】　今日はポカポカ陽気♪久しぶりにロッキーとゆっくりお散歩しました。　（'16.03.17）　　　

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蔵の中　－新刊本－　№245　[本・マンガ] [編集]

《新刊本が入りましたよ》

※マンガの単行本と本（ハードカバー・新書・文庫）だけになりました。一部、古本あり。

―本―

【女王の矢ヴァルデマールの使者 ―マーセデス・ラッキー/澤田澄江―】厳格な規律の中、女は結婚し妻になるか尼になるしか選択のない《砦族》に生まれた少女タリア。女は文字を書くことも本を読むことも禁じられている。だがタリアは、そんな中で文字を覚え僅かな時間を利用して《使者》が活躍する本をこっそり読み、いつの日か自分の元に《共に歩むもの》が現れる日を夢見ていた。そんな夢さえ奪われ、意に染まぬ結婚を強制されそうになった時、《使者》とはぐれた《共にあゆむもの》が目の前に現れる。何とか《共にあゆむもの》を《使者》の所に連れて行かなければ…そんな思いで砦を《共にあゆむもの》と抜け出したタリアだったが、その一歩はタリアの人生を激変させるものだった。

前に「盗人の報復ヴァルデマールの絆」を読んで、本編の方が読みたいと読みだした本です。「盗人の報復ヴァルデマールの絆」で出てきた使者となった盗賊スキッフや使者アルベリッヒも出てきて、面白かったです。でも何の覚悟もなく《共にあゆむもの》を《使者》に返してあげたい、その思いだけで王都にある《使者学院》までやってきたタリアが、実は自分こそが《共にあゆむもの》に見出された《使者》で、しかも特別な使者《女王補佐》であったと知るのは、ちょっとやるせなかったなぁ。運命が180度変わってしまうんですもの。しかも何もかもが砦に居た時とは違うし、砦で大きくなったがために容易に他人を受け入れられない性格のタリアは苦しかったろうと思います。青服達の執拗なイジメでは死にかけるし、まだ少女なのに《女王の補佐》という重責を担わなければならないし。それにしても映画にしたら面白いだろうな…と思う位描写が丁寧で、ついつい夜中まで読んでしまいました。

新訳女王の矢―ヴァルデマールの使者 (C・NOVELSファンタジア)

作者: マーセデスラッキー
出版社/メーカー: 中央公論新社
発売日: 2007/09
メディア: 新書

【宿縁の矢ヴァルデマールの使者2―マーセデス・ラッキー/澤田澄江―】正式な《使者》となり、学院での勉強を終え研修に赴くことになったタリア。研修の指導官は、美貌の使者・クリス。任地は北の〈国境地帯〉。辺境の出身者であるタリアにとって比較的楽な任務と思われた。研修はクリスと協力し難題に立ち向かわなければならない。しかし協力しあうためには何より信頼が大事なのに、出発の前から「不和の種」は密かに蒔かれていた。執拗に迫る《女王補佐》排斥の魔手。自身の能力にまで不審を覚えるタリアは果たして、この陰謀に打ち勝ちクリスと協力して研修を終えることが出来るのか？

読んでると、クリスに本当にイライラさせられます。女性がすぐ言い寄ってくるからって、誰もがそうだとは限らないじゃん！とか、あんた先輩でしょうが！とか、ついついツッコミ入れたくなります（笑）まぁ貴族のお坊ちゃんだからねぇ。それにタリアは、何でもかんでも自分の中に押し込みすぎるし…。ますます本が厚くなるんですけど（爆）、でもその先が早く読みたくなります。

宿縁の矢―ヴァルデマールの使者〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)

作者: マーセデスラッキー
出版社/メーカー: 中央公論新社
発売日: 2008/04
メディア: 新書

【天翔の矢ヴァルデマールの使者3―マーセデス・ラッキー/澤田澄江―】ようやくのことで研修を終え宮廷に戻ったタリアだが、直後に《女王補佐》としての決断を迫られる。女王セレネイの一人娘エルスベスにもたらされた、隣国の王子アンカーとの縁談。わがまま娘だったエルスベスは、タリアのおかげで王女としての自覚と《使者》となったが、タリアの研修で離れていた時間はエルスベスを思春期の娘へと変貌させ、タリアとの間に微妙な溝を作り出していた。女王セレネイは、一見申し分のない縁談のように見える隣国の申し出に罠の臭いを感じるが、証拠は何もない。そして不穏な動きを見せるオーサレン卿。ついに女王セレネイの命が下り、クリスとタリアは先遣隊として隣国の偵察に向かうのだが…。

《生涯の絆》のタリアとクリスの親友であるダーク。もう～じれったいったら！けれどもこの２人の惹かれあう絆があったからこそ、隣国の王子アンカーとエルスベスの乳母に潜り込んでいた魔女ハルダの罠から逃げ出すことが出来たのだ。あ～だけど、そのために○○○が死んじゃうなんて～！３巻目は、かなり衝撃的な場面も多いのだけど国を守るということがどういうことなのか、そして仲間の絆の大切さが良く分かります。それにしてもオーサレン卿、憎たらしい！

天翔の矢―ヴァルデマールの使者〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)

作者: マーセデスラッキー
出版社/メーカー: 中央公論新社
発売日: 2009/01
メディア: 新書

【空き家課まぼろし譚 ―ほしおさなえ―】水の都・海市（かいし）にある「水の都海市協会」の「空き家課」に勤めている『僕』…間宮明は空き家課最年少の職員。「空き家課」というのは、誰も住まなくなった建物に再び命を吹き込む―持ち主と新たな借主を引き合せたりするのが、この部署の仕事。『僕』には、ちょっとした悪癖がある。仕事で扱う古い建物に残された古いアルバムをくすね、蒐集しているのだ。ある日、ひょんなことから『僕』の上司である三上課長の娘・三上汀（小学５年生）が仕事について来ることに。古いアルバムをカバンに入れたところを汀ちゃんに見とがめられてしまう。そしてアルバムに貼ってあった、この古い家の同じ場所から撮影された写真に汀ちゃんが触れた途端、汀ちゃんの不思議な能力が目覚める。

う～ん２５歳の気弱な職員と小学５年生の女の子。何とも珍妙な探偵？！さん達。でも２人にも悲しい過去があって…。「ロイヤルサンセットローズ」「まやかし師」「オルガン奏者」「一五〇年祭」の中、「オルガン奏者」は切なかったなぁ。あと「一五〇年祭」も明・汀双方に切ない事情があったんだと分かりホロリ。それにしても汀ちゃんに敵愾心燃やしてる女の子が実はパパが高校生の頃にライバル視されてた人の娘だった、というのは結構笑えちゃいます。

空き家課まぼろし譚 (講談社ノベルス)

作者: ほしおさなえ
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 2011/01/06
メディア: 新書

【夢の上2 紅輝晶・黄輝晶 ―田崎礼―】夢売りは三つ目の彩輝晶を手に取った。それは血のように赤い紅輝晶だった。そして夢売りは告げる「これは誰よりも熱く、誰よりも激しい夢に身を焦がした『復讐者の遺言』」と。影使い達を匿い、時空鉱山で働かせていたアルニールで、鬼（グル―魂を喰われた影使い）が発生する。だがそれは聖教会の謀略で神聖騎士団が駆けつけ、アルニールは滅びる。父：ジャサーラ・アルニールによって、サフラと共に屋敷を逃げ出すよう指示された娘のハウファ。だが味方であるケナファ騎士団かと思った一団はエトラへブ神聖騎士団だった。辱めを受けるくらいなら死を選ぼうとするハウファに「貴方のことは私が守る」とサフラによってケナファ騎士団の元へと送られる。サフラは影使いだったのだ。助け出され、ケナファ候の屋敷で暮らすようになったハウファはケナファ候の娘イズガ―タと出会い懐かれる。だが再び魔の手が。光神王への忠誠心を表すため、娘を後宮に入れよと言われる。拒めばアルニールの二の舞になる。光神王への復讐を誓うハウファは、イズガ―タの身替りに自分が光王神の元へ行くと申し出る。やがて光神王の第二王妃となったハウファは、不死の王の秘密を知るが、王の第２王子アライスを産む。だが…王子には決して明かせない秘密があった。ハウファは、ケナファからただ１人つき従ってきたアルティヤという老女と共にアライスを必死に守る。やがて真っ赤な赤輝晶の花片が散った後、夢売りは次の彩輝晶…黄色に輝く黄輝晶をその手に取った。そして呟く―「これは夢見ることを恐れていた男が辿りついた『夢の果て』」と。ケナファ騎士団の従者ダカールは暗闇を恐れていた。自分の中に潜む闇が怖かったのだ。彼は影と契約することなく、妊婦の腹の中で影に取りつかれた『影憑き』だったのだ。そこに女の子なのに騎士になりたいとイズガ―タの従者となったシアラが現れる。必死で騎士となるべく訓練するシアラ。彼女には秘密と何としても叶えたい夢があったのだ。

「夢の上１翠輝晶・蒼輝晶」でツァピール候エシトーファの兄夫婦…影使いとなってしまったオープとアイラの話とイズガ―タの話を読んでいたけれど、今度はアライス（シアラ）を産んだハウファとアライス（シアラ）の傍にいたダカールからの視点で描かれています。微妙に登場する人物が重複しているのだけれど、視点が違っているので面白いです。そして夢売りに彩輝晶から夢を取りださせている人物：王は誰なのか？！たぶんあの人だと思うんだけどな。次の３巻目で残りの彩輝晶の話が読めるので、楽しみにしたいと思います。

夢の上〈2〉紅輝晶・黄輝晶 (C・NOVELSファンタジア)

作者: 多崎礼
出版社/メーカー: 中央公論新社
発売日: 2011/01
メディア: 単行本

【遠に呱々（ここ）泣く八重の繭薬屋探偵怪奇譚 ―高里椎奈―】「彼に関わると不幸になる」という呪いの噂が流れる中学校で不可解な転落事故が発生。人間の仕業とは思えない事件―犯人は妖か？！妖怪雑事相談所「深山木薬店」店長・秋は、店員の座木を数学教師として潜入調査させる。しかし座木の赴任直後から新たな事件が発生し、現場の状況から座木が犯人と疑われてしまう。一体この中学で何が起きているのか？そして犯人は？

ん～まさか座木が数学教師とは…（笑）