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【蔵からのおしらせ】  今日はポカポカ陽気♪久しぶりにロッキーと ゆっくりお散歩しました。  ('16.03.17)   

「余命1ヶ月の花嫁」 [管理人のおしゃべり]

先週の水曜日に放送された「余命1ヶ月の花嫁」という、ドキュメンタリー番組をご覧になった方は いらっしゃるでしょうか?たった24歳という若さで この世を去った、長島千恵さんのお話です。

千恵さんは、イベントコンパニオンという華やかな職業についていました。9年前にお母さんを卵巣癌で亡くし、お父さんと二人暮しでした。23歳のある日、胸に小さなしこりを見つけたのですが まさかそれが癌だとは思わず、1ヶ月放置してしまいます。少しづつ大きくなるしこりに不安になった千恵さんは、ついに病院で検査を受けます。結果は・・・『乳癌』でした。                                                                                                 その頃、あるイベントで1人の男性と知り合います。その男性 太郎さんから交際を求められた千恵さんは、即答できませんでした。その時 まだ検査結果が出ていなかったからです。数日後、太郎さんを呼び出した千恵さんは 自分の病気の事を告げ、涙を流しながら これから自分は癌と戦わなければならないし、もしかしたら・・・という事もありうるので つきあえないと言ったのでした。太郎さんは衝撃を受けたものの 千恵さんの涙を見た時、彼女に「一緒にがんばっていこう」と告げていたのでした。                                                                              二人の交際は始まりましたが、それは同時に「癌」との闘いでもありました。抗癌剤投与・・・副作用をこらえて受けた治療。髪は抜け落ち、かつらをつけたそうです。しかし 千恵さんの癌は小さくならず、結局乳房切除の手術になってしまいます。20代前半の若いお嬢さんには、余りにも辛い選択だったことでしょう。けれど、太郎さんの「たとえ胸がなくなってしまったとしても、千恵は千恵だ」という言葉に励まされ手術を受けたのでした。これで元気になれる。もう癌とはサヨナラ。千恵さんは猛勉強して、システムエンジニアとして この2月に再就職しました。                                                                                                                                            でも・・・癌は 千恵さんを放っておいてはくれませんでした。しつこい咳に悩まされた千恵さんが 病院に行ってレントゲンを撮ったら、そこの医師から すぐに主治医の所に行くように言われます。癌が再発して肺に転移し、片肺の半分が機能していない状態だったのです。                                                                                                    それだけではありません。再入院して検査した結果、千恵さんは肺だけでなく骨にまで癌は転移しており、すでに末期癌の状態だったのです。                                                                                                                                    その頃 千恵さんは、自分のような人を1人でも減らすために何かしたいとTV番組に連絡し、ドキュメンタリーを撮ってもらう事にしたのでした。TVクルーが病室を初めて訪れたのは、お父さんや太郎さんが主治医から千恵さんの命が「余命1ヶ月」と告げられた直後だったそうです。                                                                                 お父さんは、神奈川県から毎日2時間かけて都内の病院にやってきます。妻を卵巣癌で亡くし、40を過ぎてから授かった大事な1人娘をも癌が襲ってしまいます。お父さんの気持ちを考えると 堪らなくなります。                                                                                                                                              そして、恋人の太郎さんは 忙しい仕事が終わると 病院に駆けつけ、千恵さんの付き添いをしていました。太郎さんが撮るビデオに写る千恵さんは、本当に可愛らしい娘さんです。太郎さんの「今 何してるの?」の問いかけに「生きてる」と答える千恵さん。                                                                                                                    他にもたくさんのお友達が千恵さんの闘病を支えました。病室で1人っきりになった事は1度としてなかったそうです。                                                                                                                                                         そんなお友達の1人に 千恵さんはこっそり夢を話しました。「もしかしたら着れなくなるかもしれないから、ウエディングドレスを着て写真を撮りたい!」そこで、お友達は奔走してくれて 写真を撮るだけでなく、結婚式を挙げるというサプライズまで用意してくれました。太郎さんは、前日探し回って 千恵さんが雑誌を見て素敵だと言っていた結婚指輪を用意しました。病室で 綺麗にネイルアートを施し、お化粧もすませた千恵さん。しかし体調は決して良くはありません。いつ容態が変わるかもしれなかったのです。けれども美しい花嫁衣裳をまとった千恵さんは、一時も離せない酸素吸入器をはずし 最高の笑顔を見せていました。結婚式に参列した誰もが 千恵さんが余命わずかな事を知っていました。涙があふれます。でも そこにいたすべての人が笑顔で祝福しました。この時のお父さんの想い、どんなだったでしょう?病気が夢だったら・・・奇跡が起きて 明日目覚めたら、癌が消えていたら良いのに、そんな想いでいっぱいだったのではないでしょうか。                                                                                                        結婚式で力を使い果たしたかのように、千恵さんの病状は悪化していきます。けれど 痛み止めが効かなくなってきても 決してモルヒネの投与だけは拒んだのだそうです。お母さんが亡くなる前、余りの苦痛にモルヒネを投与したところ 痛みは消えたものの、ほとんど意識がない状態になり 話すこともできなくなったからです。                                                                                                                      より強い痛み止めパッチを腕に貼り、気分が安定した千恵さんはお友達やお父さんが企画した焼肉パーティに出かけ、美味しそうにお肉を食べ お友達と笑顔でスナップに収まります。それが最後の写真で、亡くなる10日前のことだったそうです。

彼女の言葉で胸に響く言葉がありました。                                                                                            『明日 生きてるって事は、素晴らしいことなの。奇跡なんだよ』

このブログでも何度か書いてきましたが、私の姉も乳癌で10年闘って亡くなりました。やはり乳腺炎だと思い込み、受診が遅れたためでした。千恵さんの場合は、若年性乳癌だったために 進行が早かったようです。生前、姉は「必ず 乳癌健診・子宮癌検診は受けてね。こんな思いは、私1人で十分だから。おかしいと思ったら、すぐに病院に行って!」そう言っていました。女性なら誰しも 婦人科受診は気が重いですよね。けれども その迷いが 重大な結果を生むかもしれません。お風呂に入る時、自分でチェックしてみましょう。そして万が一にも 何かしこりのようなものを感じたら、まさか・・・と思わず 至急婦人科に行きましょう。単なる乳腺炎なら それに越したことはないのですから。そしてパートナーのいる男性の皆さん、どうぞパートナーの方に健診に行くように進めてくださいね。大事な方の命を守るために。

24歳という若さで旅立たれた長島千恵さんのご冥福を 心からお祈りいたします。

 


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ラミーキッズ

涙が止まりませんでした。本当に残念でなりません。
でも彼女の人生、そして死は多くの人にメッセージを与えることに
なった。それを考えるととっても意義ある人生だったなぁと
思います。でもどうしてこんなに若くして苦しまなければならないのか。
私にとって避けて通れない課題であり、どのように慰め、励ましたら
よいか、と適切な言葉を探し続ける毎日です。
貴重な記事をありがとうございました。(^○^)
by ラミーキッズ (2007-07-23 07:45) 

アートフル ドジャー

考えさせられますよね~。自堕落に生きる人は何とも無くって懸命に生きる人には・・・不条理を感じずにはいられませんが、本人・周囲の人間が賢明な人ばかりであったのが、せめてもの救いですね。
by アートフル ドジャー (2007-07-23 08:16) 

みーはー熊

☆ラミーキッズさん
同じ年頃の娘を持つ母としては、千恵さんのお父さんの苦しみを思うと たまらないです。奥さんばかりでなく、最愛の娘さんまで・・・。
でも番組を見終わって 涙は流したけれども、思い返すと 千恵さんの笑顔ばかり目に浮かぶんですね。
それは、彼女を支え続けたお父さんの愛情・お友達や叔母さんの献身的なバックアップ・そして何より愛する太郎さんの深く広い愛情があってのことだと思います。
また 亡くなる10日前まで外出して焼肉屋さんに行ったというのは、千恵さんは「治りたい!元気になりたい!」という強い意志を持ったお嬢さんだったんだなと思います。

「今 何してるの?」 「生きてる」
「明日生きてるって事は、奇跡だよね」
千恵さんの言葉が 胸に刺さります。

長い記事を読んでくださって、ありがとうございました。
by みーはー熊 (2007-07-23 09:45) 

みーはー熊

☆アートフル ドジャーさん
ようやく巡り会えた最高のパートナー。でも その交際が命を削って・・・というのは、本当に切なくて不条理ですね。
また、年老いたお父さんの気持ちを考えると いてもたってもいられない気持ちになってしまいます。
昨今、「生きていても仕方ない」「自分が嫌い」と命を絶つ人が増えてきていますが、千恵さんの「今 何してるの?」 「生きてる」
「明日生きてるって事は、奇跡だよね」
その言葉を噛み締めてほしいです。
by みーはー熊 (2007-07-23 09:51) 

いちご☆

毎日 当たり前だと思っている事が 実は とっても 幸せな事なんだよね
人間て どうしても それに 気づくのが 失ってから
小さな事を 大切にしたいね
by いちご☆ (2007-07-23 10:44) 

みーはー熊

☆いちご☆さん
ホント・・・眠って朝目覚める・・・ただ それだけのことが、本当は「奇跡」なんだよね。
千恵さんも しこりに気づいた時に すぐに病院に行っていたら・・・そう思うと残念で仕方ないです。
少しでも いつもと違っていたら、心配性と笑われても 検査受けることが大事よね。婦人科は、特に敬遠したくなる所だけどね。
by みーはー熊 (2007-07-23 11:44) 

 子供にテレビを占領され、見逃してしまいました。(残念)
私も3年前の乳がん検診で引っ掛かり、それがきっかけとなってストレス性の肥満に・・・(再検査の結果は異常無しでした)。それ以来、いつ自分にも降りかかるかという不安から抜け出すことができないためか、体重は増加する一方です(笑)
 8月には今年の分の婦人科検診を受診します。今年も何事もないといいなぁ。
by (2007-07-23 12:35) 

みーはー熊

☆ほるんさん
乳癌検診で 引っかかったのですか。それは、ビックリされた事でしょうね。
再検査の結果が出るまでは、とても落ち着けませんものね。ストレスになってしまうのも分かります。
でも異常がなくて 本当に良かったですね。
乳癌の発見は、自分でも出来ますからね。マメにチェックしなければ・・・と思います。
by みーはー熊 (2007-07-23 14:12) 

生前、何かの番組で千恵さんのことを知りました。
その時、千恵さんのお父様を思う気持ち、お父様の千恵さんを思う気持ちに
涙しました。その後、千恵さんはお亡くなりになられたのですね…
恥ずかしながら、それを今回のドキュメンタリーで知りました。
若いからと言って安心は出来ないですよね。
若ければそれだけ進行も早いですし…
そんな私は明日、婦人科検診受診日です。
初めてのことなので、不安いっぱいですが、でも受診しない方が
不安いっぱいの人生になりかねないので…
by (2007-07-23 16:06) 

マリンかもめ

太郎さんのように、心の支えになれるように・・・
by マリンかもめ (2007-07-23 18:34) 

エリカ

ドキュメンタリー観ましたよ。
千恵さん明るい方でしたよねー。
明日生きていることは奇跡・・・ホントにそう思います。
私は乳ガンや子宮ガンになりやすい素質をたくさん持っているので年に1回は検診を受けようと最近思うようになりました。
by エリカ (2007-07-23 20:28) 

みーはー熊

☆えめみさん
そう、少し前にTVで特集をやったのですってね。で、今回は その完全版という事で放映されたようです。
「もし元気になったら 何をしたいか?」という問いかけに 千恵さんは「父と旅行に行きたい」って答えてましたね。
そして 痛みで苦しむ娘の背中をさするお父さんの姿が とても切なかったです。

あ、いよいよ婦人科検診の日なんですね。
看護婦さんが丁寧に どうしたら良いか説明してくださるので、何も心配いりませんよ。
ちょっと複雑な心境かもしれませんが、自分の身体は自分で守らないとね。
by みーはー熊 (2007-07-23 20:31) 

みーはー熊

☆マリンかもめさん
うん、マリかもさんなら きっと大丈夫だって信じてるよ。
by みーはー熊 (2007-07-23 20:33) 

みーはー熊

☆エリカさん
エリカさんご覧になったのね?
そう、ホントに明るくて強くて 素晴らしいお嬢さんでしたね。
でも 太郎さんに送った「たろーちゃん、こわいよー」のメールに 本当はどれほどの恐怖を千恵さんが抱えてたか、胸が締め付けられそうでした。

うん、自分だけじゃなく 大事な人のために 検診受けてね。

ゴンさんのこと、辛かったねー。心からお悔やみ申し上げます。
by みーはー熊 (2007-07-23 20:38) 

みーはー熊

☆カイさん
ご訪問 &nice ! ありがとうございました。
by みーはー熊 (2007-07-23 20:47) 

みーはー熊

☆ab-ovoさん
ご訪問 &nice ! ありがとうございました。
by みーはー熊 (2007-07-23 20:47) 

ゆいみ

こんばんは。

人として産まれて、今生かされている事が何よりの幸せ。
そう思っていても、日常生活の中ではその有り難さを忘れがちになりますね…。(>_<)


私も長年気になっている事があるので、検診に行ってみようと思います。
by ゆいみ (2007-07-23 21:25) 

みーはー熊

☆ゆいみさん
つい日常の中では、不満ばかりを言い募ってしまいますけど 本当は生きてるということは、奇跡なんですよね。

あら、気になっていることが おありだったのですか?
心配しているより、検診を受けて「な~んだ!」と安心した方が良いですよ。ぜひ検診受けてくださいね。
by みーはー熊 (2007-07-23 22:18) 

みーはー熊

☆たいへーさん
ご訪問 &nice ! ありがとうございます。
by みーはー熊 (2007-07-24 09:24) 

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